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5◆腎機能障害の観察造影剤や抗がん剤によって腎機能障害が起こることがあります。元々腎機能が低下している場合は、術前より飲水励行や、医師の指示に従って点滴補液を行います。術後に経口摂取可能になったら飲水してもらい、排泄を促しましょう。6◆胃食道動脈瘤への注意塞栓による側副血流亢進のため、胃食道動脈瘤が増悪することがあります。施行前に既往歴を確認し、注意が必要です。退院前の観察事項・指導事項肝機能悪化による症状のモニタリングや適切な食事・内服治療の継続、排便コントロールなどについて説明します。特に、発熱や腹部症状が持続する場合は受診するよう伝えましょう。腹圧がかからないよう排便コントロールが必要であり、便秘時の水分摂取励行、下剤の内服方法など指導しておく必要があります。(中村知美、稲田純子、麻生里彩)表1◆オリエンテーションのポイント食事術前の食事(午前治療では朝食、午後治療では昼食)は欠食内服術当日の朝より胃薬・抗生剤、術後は解熱鎮痛薬の内服が開始となる安静度術後12時間はベッド上安静。患肢の屈曲は不可となる合併症医師からの説明内容を理解できているか確認する図5◆安静・穿刺部位圧迫・経口摂取制限の時間の例帰室経口摂取再開圧迫帯除去安静解除砂囊除去3時間後4時間後8時間後12時間後消化器外科NURSING 2018春季増刊234
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