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消化器外科NURSING 2018 秋季増刊130起こりうる合併症膵液瘻、胆汁漏、消化管縫合不全、腹腔内膿瘍、腹腔内出血、胃内容排出遅延、下痢など注意すべきドレーン排液・ワインレッド色排液(膵液瘻)・茶褐色〜濃緑色排液(胆汁漏)・食物残渣などの混入(消化管縫合不全)注意すべき症状持続する高熱、腹膜刺激症状(腹腔内膿瘍)、突然のドレーン排液への鮮血混入(腹腔内出血、緊急事態!)術式特有の食事指導胃内容排出遅延への対応(食事形態の調整、食後の頭高位など)術式特有の栄養指導下痢への対応(膵酵素薬や止痢薬の内服、脂肪制限食を検討)と、下痢の原因を判断することが重要(便性状・回数のチェック) 注意すべき合併症と、観察・対応膵頭十二指腸切除術で膵液瘻が起こると、重症化しやすい膵液瘻は、膵-空腸吻合部の縫合不全や、膵組織の挫ざ滅めつによって生じます。特に、膵頭十二指腸切除術の際の膵液瘻は重症化しやすいことが知られています。その原因の一つは、膵液は腸液と混ざると活性化し、自己組織への傷害性が高まるためと考えられています。このため、腹腔内膿瘍、ほかの吻合部の縫合不全の誘発、腹腔内出血を引き起こす危険性があります。ワインレッド色のドレーン排液は、膵液瘻を疑う一般的には、膵液瘻が起こった際のドレーン排液はワインレッド色になるとされています(図1)が、診断としては、ドレーン排液を検査に提出し、排液中のアミラーゼ値を測定します。膵液瘻の発生が確認された場合は、ドレーンの留置が長期化したり、定期的な入れ替えや追加挿入が必要になったりします。膵液瘻のドレーン排液は、その後の性状変化に注意する術後日数の経過とともに、膵液瘻のドレーン排液の性状は変化することがしばしばあります。特に、膵液瘻が長期化している際は、腹腔内出血に注意しなければなりません。腹腔内1
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