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消化器外科NURSING 2018 秋季増刊131肝胆膵の手術 126 膵頭十二指腸切除術3章出血は術後10〜20日前後で起こることが多く、膵液瘻によって血管壁が脆ぜい弱じゃくになり動脈性出血をきたします(図2)。つまり膵液瘻が合併した場合、ドレーン排液の色調・性状・量の観察が重要です。腹腔内出血が発症する1〜2日前に、予兆出血といって、ドレーン排液に微量の出血を認める場合があります1)。このようなときは、バイタルサインに変化がなくても即時ドクターコールすることが、その後の腹腔内出血を防止するためにも大切です。嘔気、食欲不振など、胃内容排出遅延の症状に注意する胃内容排出遅延とは、術後、摂取した食事が胃から流れ出ず、胃内で停滞してしまう状態のことです。胃内容排出遅延が起こると、嘔気、食欲不振、腹部膨満感、胸やけ、少ししか食べていないのに満腹感を感じる、などの症状が起こります。図1 膵切除術後の代表的なドレーン排液異常所見なしワインレッド色(膵液瘻)混濁し、組織融解物が混入(膵液瘻→腹腔内膿瘍)胆汁漏図2 腹腔内出血の発生と止血処置腹腔内出血時には緊急で止血が必要。この症例は予兆出血が認められたため緊急でIVRを施行した。胃十二指腸動脈断端からの出血(左: 部)を認めたため、コイリングにて止血(右:○部)し、無事退院した。出血部止血部
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