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消化器外科NURSING 2018 秋季増刊1704章 その他の部位の手術3脾臓摘出術3脾臓の解剖学的位置脾臓は左横隔膜下に位置するため、開腹手術では脾臓の上極や外側の視野が不良となり、巨脾症例などでは手術が困難となります。したがって、腹腔鏡下手術のほうが良好な視野で手術を行うことができるため、現在、大多数の脾臓摘出術が腹腔鏡下に行われます。本稿では、腹腔鏡下脾臓摘出術について解説しています。膵臓結腸胃脾間膜肝臓横隔膜胃脾臓脾臓の主な働きは、老化した赤血球の濾ろ過か・除去、血球(主に血小板)の貯蔵、抗体産生、リンパ球の成熟などであり、脾臓の役割に関連した以下の疾患が、脾臓摘出術の主な適応となります。●脾腫・脾機能亢進(➡用語解説):巨脾による疼痛や圧迫といった症状が著いちじるしい場合や、脾機能亢進症による高度の血球減少(①血小板5×104/μL[5万/μL]以下 ②白血球3,000/μL以下 ③赤血球300×104/μL[300万/μL]以下のいずれか1項目)を認める場合●難治性食道胃静脈瘤●特発性血小板減少性紫し斑はん病(脾臓により血小板破壊が亢進し、血小板減少をきたす)●遺伝性球状赤血球症、自己免疫性溶血性貧血、サラセミア(脾臓により赤血球破壊が亢進し溶血をきたす)●脾腫瘍(診断と治療を兼ねて)手術の手順として、脾臓を周囲組織より完全に切離・遊離した後、脾動静脈を脾門部で一括処理して摘出します。術中体位右側臥位〜半側臥位で行います。脾臓の外側や上極の視野が良好となります。術後ドレーンの位置膵臓左横隔膜下ドレーン脾動静脈切離断端肝臓横隔膜胃最外側のポート挿入部位より、左横隔膜下に留置します。

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