消化器ナーシング 2020 秋季増刊81Chapter 33大腸がん着を認める場合は、口内炎ではなく口腔カンジダ症という真菌感染症の可能性があります。抗真菌薬での治療が必要になりますので、担当医に報告してください。皮膚障害 カペシタビンやレゴラフェニブでは手足症候群（）を高頻度に認めます。これは手掌と足底に出現する特徴的な皮膚障害で、紅斑、腫脹、しびれ感、疼痛などを伴います。一方、セツキシマブやパニツムマブでは、ざ瘡そう様（ニキビ様の）発疹（）の頻度が高いです。いずれも予防には保湿が重要です。起こった場合はステロイドの外用薬で対応します［ケアを深める＋α 2］。皮膚障害は「百聞は一見にしかず」です。日々の看護のなかで、実際に見て学んでください。図2図3図2 カペシタビンによる手足症候群図3 セツキシマブによるざ瘡様発疹ステロイド外用薬の使い分け ステロイド外用薬は強さ（ランク）が5段階あり、部位や皮膚障害の程度によって使い分けをします。持参の軟膏薬がどの病変に対し使われているか確認するようにしましょう。ケアを深める＋α2引用・参考文献1）国立がん研究センターがん情報サービス．がん診療連携拠点病院等院内がん登録生存率集計．https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/brochure/hosp_c_reg_surv.html（最終更新日：2019年12月14日）（2020年5月27日閲覧）2）日本臨床腫瘍研究グループ．ECOGのPerformanceStatus（PS）の日本語訳：PerformanceStatusScore．出典CommonToxicityCriteria,Version2.0PublishDateApril30,1999.JCOGホームページ：http://www.jcog.jp/3）大腸癌研究会編．大腸癌治療ガイドライン医師用．2019年版．東京，金原出版，2019，152p．4）小松嘉人編．消化器がん化学療法副作用マネジメントプロのコツ．改訂第2版．東京，メジカルビュー社，2019，452p．5）日本臨床腫瘍学会編．新臨床腫瘍学．改訂第5版．東京，南江堂，2018，872p．6）国立がん研究センターがん情報サービス．（結腸がん・直腸がん）：基礎知識．https://ganjoho.jp/public/cancer/colon/（最終更新日：2020年04月09日）（2020年5月27日閲覧）
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