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16整形外科看護2016春季増刊肩腱板断裂2●●肩の基本骨格は鎖さ骨こつ、肩けん甲こう骨こつ、上じょう腕わん骨こつです。●●体幹と上肢は胸きょう鎖さ関かん節せつ、肩けん鎖さ関かん節せつ、肩けん甲こう上じょう腕わん関かん節せつ(狭義の肩関節)によって連結しています。それぞれの関節は独立して動くのではなく、周囲筋の作用でバランスよく連動しています。●●肩甲上腕関節は上じょう腕わん骨こっ頭とうと肩けん甲こう骨こつ関かん節せつ窩かによって形成される球きゅう関かん節せつで、機能的には全方向に運動が可能な多軸関節です。そのため、人体でもっとも大きな可動域を有する関節ですが、人体でもっとも脱臼しやすい関節でもあります。●●腱けん板ばんは回かい旋せん腱けん板ばん(rローテータ—otator●cカフuff)ともいわれ、前から肩けん甲こう下か筋きん・棘きょく上じょう筋きん・棘きょく下か筋きん・小しょう円えん筋きんの4つの筋から構成され、上腕骨頭を覆っています。●●棘上筋、棘下筋、小円筋は上じょう腕わん骨こつ大だい結けっ節せつに、肩甲下筋は上じょう腕わん骨こつ小しょう結けっ節せつに付着しています(図1)。●●腱板の機能は肩の外転、外旋、内旋の動作であり、上腕骨頭を肩甲骨の関節窩に押し付けるようにはたらき、上腕骨頭の安定化をもたらすことが主です(表)。 補足説明腱 板上腕骨を回旋させる役割をもっていることからローテーターカフとよばれています。豆知識腱板の由来4つの腱が表面上、境界が不明瞭で1枚の板のように見えることから腱板と名付けられました。解剖学的な特徴は?棘上筋棘上筋小円筋肩甲下筋棘下筋ab図1●肩周囲の筋肉a:前面。b:後面。はじめに

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