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11整形外科看護2017春季増刊第 章脊椎全般病態・治療1参考・引用文献1)井尻慎一郎.22万回の関節内注射後の感染率とその対応.日本臨床整形外科医会会誌.40(1),2015,1-11.2)鈴木拓ほか.臨床経験:関節内注射後当日入浴の安全性の検討.臨床整形外科.51(7),2016,665-8.3)夏井睦.創傷治療の常識非常識:[消毒とガーゼ]撲滅宣言.東京,三輪書店,2004,38-9.術後のしびれがある患者さんにステロイド注射をすることがあるのはなぜ?002Evidence level②明確なエビデンスはない回答Ⓑ各医師の判断によりますサマリーステロイドには神経組織の炎症を抑える作用がありますが、術後のしびれに対する効果は明らかではありません。ステロイド注射は局所炎症の強いときに脊椎の手術は、より症状が軽いうち、より発症からの経過が短いうち、そしてより若いうちに手術を受けるほうが術後成績を良くすることが知られています1)。脊髄や馬尾は術前にそれなりの期間、圧迫を受け続けているので、手術でその圧迫が解除されても、神経組織にダメージが残ることがあります(図1a、b)。また、術前の圧迫や手術の影響で、神経組織の周囲には多かれ少なかれ炎症が生じます(図1c、d)。ステロイ図2体表から硬膜外腔までの距離(L4/5)a:身長153cm、体重102kgの女性。距離は81mm。b:身長163cm、体重52kgの男性。距離は34mm。ab81mm34mm

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