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昨今、全国的に報道されるような医療の信頼を揺るがす事案がみられ、医療の質の向上と安全・安心な医療を提供するための取り組みが、ますます重要性を増しています。そのカギを握るもっとも大事なものが、患者さんに対するインフォームドコンセント(以下、IC)です。医療者側(説明者側)の氏名、患者側(被説明者側)の氏名、説明した内容、用いた資料、場所、日時、患者側からの質問や反応などを細かくカルテに記載することが必須とされています。このような時流を受け、本書では、ICに用いることのできる患者説明シートに力を入れました。整形外科の疾患・治療および代表的な手術の説明シートが、実際に多くの症例を経験している施設の高名な執筆者陣によって作成されています。また、それぞれの患者説明シートのすぐ後には、ナースのための解説ページも掲載しました。いずれも、充実した内容がわかりやすく記述されています。熟読すればとても勉強になる内容ですし、ICの直前に目を通せば、説明の厚みが増し、患者さんの信頼と安心は大いに高まると思います。用いた資料として、この説明シートを「整形外科看護2017年秋季増刊○▲ページ」というようにカルテに記載することも可能です。さらに、今回、なんと、患者説明シートを医療施設で使用する場合の利便性を考え、メディカ出版のホームページ(http://www.medica.co.jp/m/seikeigekakango)から、ダウンロードできるようにしました。出版社としては異例の大盤振る舞いですが、編集部と編集委員会で検討し、この企画を実現いたしました。「皆さんに使ってほしい」との私たちの本気度をご理解いただきたいと思います。最後に、患者説明シートに関して、「このような内容を追加してほしい」とか、「患者さんからこのような質問がよく聞かれる」などの要望や情報がありましたら、編集部にぜひお寄せください。私たちも、今後さらにより良いものにしたいと願っています。大分大学医学部整形外科学教室 教授津村 弘監修のことば

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