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10  整形外科看護2017秋季増刊ナースのための解説ページ疾患編腱けん板ばん(棘きょく上じょう筋きん、棘きょく下か筋きん、小しょう円えん筋きん、肩けん甲こう下か筋きんの4つから成る、図1)が断裂した状態です。加齢によって弱くなった腱板に外傷が加わって生じます。外傷の既往がはっきりせず、いつの間にか切れている、症状がない無症候性断裂もあります1)。断裂の状態によって症状の程度はさまざまです。肩を動かすときに引っかかり感をともなう痛みが出ます。そういう人には肩を動かしたときに肩甲骨に翼よく状じょう化かがみられます(図2)。炎症が強い時期は安静時痛や夜間痛が出ます。夜間痛で睡眠が障害されることもあります。また、肩関節が拘こう縮しゅくしたり、上肢の挙上困難や筋力低下が起こります。無症候性断裂が存在するように、症状には個人差があります。上肢をまったく挙上できない人から、挙上できる人までいます。ほかの筋の代償によって経過とともに挙上ができるようになる人が多いです。腱板断裂=挙上不可ということはありません。病 態症 状しょうえんきん小円筋肩甲下筋上腕二頭筋腱長頭腱棘上筋きょくじょうきんきょくじょうきん肩峰けんぽう棘下筋きょくかきんけんこうかきんじょうわんにとうきんけんちょうとうけん図1 腱板図2 引っかかりがある人にみられる肩を動かしたときの右肩甲骨翼状化

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