M131751
9/14

整形外科看護2017秋季増刊  11肩関節疾患1肩腱板断裂1断裂した腱板は手術しないと修復しません。しかし、全例が手術適応ではありません。症状、断裂の状態、患者さんの性別・年齢・職業などで治療法は変わります2)。保存治療で改善しないときや、残った症状で患者さんの日常生活が障害されているようであれば手術が必要です。手術法には関かん節せつ鏡きょうから人工関節まで多種あります。保存治療には、消炎して除痛を図る注射療法や運動療法があります。腱板は修復しませんが、症例によっては症状が改善し、患者さんの満足が得られることもあります3)。断裂して時間がたち断裂が広範囲になると、手術成績が低下します。症状がある例では修復可能な時期に手術を勧めるという報告もあります4)。腱板断裂といっても患者さん個々で断裂の状態、症状、社会的状況が異なっています。それによって治療のゴールも異なります。医師とよく相談して自分に合った治療法を選択することを勧めてください。手術した際は術後のリハビリテーションも重要です。(石田康行)治 療患者さんへの 説明の ポイント1)山本敦史.疫学:症候性断裂と無症候性断裂.関節外科.34(10),2015,937-40.2)石田康行ほか.後上方腱板断裂の手術適応と手術法.BoneJointNerve.3(4),2013,711-6.3)石田康行ほか.腱板断裂非手術例の追跡調査.肩関節.35,2011,535-7.4)石田康行ほか.後上方型腱板断裂に対する鏡視下手術.MBOrthop.27(5),2014,21-7.引用・参考文献肩腱板修復術についてはp.160参照参照ページ

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る