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171整形外科看護2018春季増刊9下下下下下下下下下下下下下下下下下第   章4下下下下下骨こっ折せつのゴールデンスタンダードは髄内釘固定です。髄内釘は骨の中を通るため荷重にもっとも強いですが、粉砕骨折のような主骨片同士が接していない場合や、荷重によって骨折線に剪せん断だん力りょくがはたらくような長い斜骨折では、横止めスクリューの負荷が大きすぎてゆるんだり折損したりする可能性があります。プレート固定や一般的な創外固定は偏心性の固定になります。骨折部にうまく圧迫力がはたらいていればよいですが、多くの場合は過負荷によって、スクリューやピンがゆるむと固定性が損なわれてしまいます(図2)。ただし、安静にしすぎる必要はないので、筋力訓練、荷重訓練は積極的に行わせます(図3)。骨折型を知ろうX線写真を見る習慣をつけましょう。どんな折れ方か、どんな固定がしてあるか、病名だけではわからなかった“隠れた秘密”が明らかになるでしょう。一方いったん開始した荷重を減らす必要がある場合があります。ゆるみや除痛を図っているにもかかわらず痛みが強すぎる場合、絶対的安定性で固定したにもかかわらず仮か骨こつが現れた場合などです。逆に相対的安定性で仮骨を期待しているにもかかわらず仮骨が現れ図3◆歩行訓練のようす荷重量、運動能力によって補助具も変わります。表1◆手術による荷重開始時期の違い手術方法骨折型荷重時期髄内釘固定安定型骨折早期不安定型骨折仮骨出現後プレート固定─遅め人工骨頭 挿入術─早期創外固定 (一般)─仮骨出現後リング型 創外固定─比較的早期図2◆荷重制限が守れず再手術となった例多発外傷の23歳、男性(a)。髄腔が狭くプレート固定(b)をしましたが、安静度が守れず1週間でプレートが曲がり(c、d)再手術となりました。abcd

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