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3整形外科看護2018春季増刊「整形外科は骨折に始まり骨折に終わる」。骨折治療は整形外科にとってもっとも基本となる分野です。患者は、突然訪れたアクシデントによって、突然日常では考えられないような入院・手術などのイベントが訪れ、困惑し不安でいっぱいな状況となります。そのようなときに、患者のいちばん近くにいる看護師の皆さんが寄り添い回復まで介助していくことは、医療において非常に大きな役割を果たしていることは言うまでもありません。しかし、現実ではどうでしょう。多くの患者が、あっという間に目の前を通り過ぎているのではないでしょうか。そのなかでは、いろいろな合併症が生じたり、トラブルに巻き込まれる場合もあるでしょうし、非常に順調な経過であっても患者自身は不安に思っている場合もあると思います。このような場合に、早期に合併症を察知し対策を講じること、また、この先患者に行われる医療を的確・詳細に説明することができるならば、皆さんの看護の質を一段階進化させることができると思います。今回は、いままさに日本の最前線で骨折治療を行っている先生方に、医療スタッフに知っておいてもらえるとさらに助かる・ぜひ共有したい内容について執筆していただいております。この場をお借りして、ご執筆いただいた先生方に御礼申し上げたいと思います。本書は、あらゆる骨折の基本から応用治療、日常のケアからリハビリテーションまで「まるごと骨折」を網羅した内容と自負しております。なるべく多くの画像や解剖図を使い、さらには文章の要点にはハイライトを敷くなど、「見た目でわかりやすい」を考え取り組みました。若手のみならず、ベテランの看護師、さらにはリハビリテーションのスタッフ、初期から後期研修医にまで、きっとお役立ていただけることと思います。本書が皆さんの骨折治療レベルをもう一歩進化させる「決定版!」となることを切に願い期待しております。岡山医療センター 整形外科・リハビリテーション科医長 塩田直史編者のことば

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