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8整形外科看護2018春季増刊骨のつくり(構造)1骨の機能骨は体の支持、ミネラルの貯蔵庫、造血組織としての役割をもっています。骨の支持によって体は重力下での形態を維持し、付着する筋肉の作用によって運動が可能となります。また、カルシウムなど各種ミネラルの最大の貯蔵庫としての役割をもち、ホルモンの作用によって骨からのミネラルの放出が行われ、血中ミネラルの恒常性が保たれています。さらに骨こつ髄ずいには造ぞう血けつ幹かん細さい胞ぼうが存在し、造血の場となっています。骨の形態骨の形態は長ちょう管かん骨こつ、扁へん平ぺい骨こつ、短たん骨こつ、種しゅ子し骨こつに分けられます。四肢を形づくる管状の骨を長管骨といいます。扁平骨とは頭ず蓋がい骨こつや肩けん甲こう骨こつ、腸ちょう骨こつなどの扁平な骨のことをいいます。短骨は手しゅ根こん骨こつや足そっ根こん骨こつなどの関かん節せつ軟なん骨こつに覆われた短小な骨です。種子骨は手指や膝にみられる卵型の小さな骨で、腱の中にあることが多いです。膝しつ蓋がい骨こつが代表的なもので、大だい腿たい四し頭とう筋きん腱けんの中に存在して腱に対する滑車の役割を果たしています。部位の名称(図1)長管骨の両端にあるもっとも横径の広い部位を骨こっ端たんといいます。骨端は関節軟骨で覆われています。骨端から骨こっ幹かんへ移行する部分を骨こっ幹かん端たんといい、成長期では成せい長ちょう軟なん骨こつ板ばん(骨端線)が骨端と骨幹端の境界となっています。骨幹は長管骨の中央で皮ひ質しつ骨こつに囲まれた管状の部分をいいます。骨端、骨幹端は長管骨の両端にあるので、そのどちらかを言い表す必要があるために、体幹に近いほうを近位、体幹から離れているほうを遠位といいます。大だい腿たい骨こつ頚けい部ぶ骨こっ折せつと大だい腿たい骨こつ転てん子し部ぶ骨こっ折せつは、大腿骨の体幹に近い骨端から骨幹端部の骨折であるので、両方をまとめて大だい腿たい骨こつ近きん位い部ぶ骨こっ折せつと表したりします。旭労災病院 整形外科部長 木全則文
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