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9整形外科看護2018春季増刊1骨のつくり(構造)第   章1骨折総論皮質骨と海綿骨(図2)骨はその外がい郭かくをつくる緻ち密みつな皮質骨と骨髄内に存在する蜂の巣状の構造をした海かい綿めん骨こつから成り、海綿骨はおもに骨端と骨幹端に存在しています。骨幹の皮質骨は厚く、屈曲や圧などの外力に強靭な抵抗を示し、骨幹端の皮質骨は骨端に近付くにつれて薄くなっています。皮質骨はオステオン(図3、4)という骨単位の集合体で構成されています。オステオンはハバース管かんという血管の通った管状領域を中心としてその周りに骨細胞が配列しており、先端に破は骨こつ細さい胞ぼう、その後ろに骨こつ芽が細さい胞ぼうが配列しています。破骨細胞が古い皮質骨を貪どん食しょく、吸収した後に骨芽細胞が新しい骨を形成するという吸収と形成の繰り返し(リモデリング)が成されています。皮質骨を形成する機能を膜まく性せい骨こつ化かといい、この機能は骨膜で行われます。一方、海綿骨を形成する機能は軟なん骨こつ内ない骨こつ化かといいます。骨端骨幹端骨端骨幹端骨幹近位遠位きんいえんいこったんこっかんたんこっかんこったんこっかんたん図1◆部位の名称長管骨は骨端、骨幹端、骨幹に分けられ、体幹に近いほうを近位、体幹から遠いほうを遠位といいます。

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