206整形外科看護 2018秋季増刊足関節は脛骨、腓骨、距骨の3つの骨と、それらを連結する靭帯によって構成される関節である。脛骨と腓骨はほぞ穴に、距骨はほぞに似た構造をしており、両者が組み合わされたほぞ継ぎ構造は、骨性に非常に安定している。(伊東勝也)足は26個の骨で構成されていて、リスフラン関節とショパール関節によって前足部、中足部、後足部に分けることができる。リスフラン関節は、1〜5中足骨、内側、中間、外側楔状骨および立方骨によって形成されている。内外側楔状骨に比べ中間楔状骨がやや小さいためくぼんでいて、そこに第2中足骨基部がはまり込んでほぞ継ぎ構造を形成している。ショパール関節は距骨、舟状骨、立方骨、踵骨によって形成されている。距舟関節は前方凸、踵立方関節は後方凸となっていて、可動性と安定性の両立された関節である。(伊東勝也)ankle➡距腿関節脛骨 腓骨 距骨 ほぞ ほぞ穴 ほぞ継ぎ構造Lisfranc joint、Chopart joint➡足根中足関節、横中足関節前足部 中足部 後足部 足根骨 中足骨 趾骨 ほぞ継ぎ構造足そく(あし)関かん節せつ#316足あしの骨ほねとリスフラン関かん節せつ、ショパール関かん節せつ#317ほぞ継ぎ構造は、木工や石工の世界で数千年にわたって使用されてきた伝統的な技法であり、釘や接着剤を用いなくても長期間安定した接合を維持できる優れた構造である。明日、医師に話したくなるコラム足関節の構造脛骨腓骨距骨ほぞほぞ穴ほぞ継ぎ構造
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