80整形外科看護 2018秋季増刊手関節は橈骨・尺骨遠位端および8個の手根骨が2列の手根列(carpal row)をつくって形成されている。近位列は橈側(母指側)から舟状骨・月状骨・三角骨・豆状骨からなり、遠位列は大菱形骨・小菱形骨・有頭骨・有鉤骨からなっている。それぞれの骨は靭帯でつながれ、手関節屈曲-伸展と橈屈-尺屈運動の際に、安定性・運動性が保持されている。骨折や靭帯損傷で配列が乱れると、手根不安定症となり、痛みや運動制限が生じ、放置されると変形性関節症に発展する。(佐々木規博)carpal bone舟状骨 P81月状骨 三角骨 豆状骨 大菱形骨 小菱形骨 有頭骨 有鉤骨手しゅ根こん骨こつ#120有頭骨手根骨(左手掌側から)小菱形骨大菱形骨有鉤骨豆状骨三角骨月状骨舟状骨橈骨尺骨手根骨の覚えかた豆状骨から「とう(豆)。さん(三)の、 げっ(月)しゅう(舟)は、 だい(大)しょう(小) ゆう(有)ゆう(有)」 と学生には教えている。(藤 哲)明日、医師に話したくなるコラム屈筋支帯と手根管母指球筋掌側動脈弓尺骨神経尺側手根屈筋深指屈筋(4本)浅指屈筋(4本)正中神経橈側手根屈筋長母指屈筋腱屈筋支帯有頭骨
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