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1と思えるくらいに詳細な手術解説マジオペ!!脊 椎麻酔方法全身麻酔で行います。内腔狭窄を避けるため、挿管チューブはスパイラルチューブが好んで用いられます。多椎間症例や頭側椎間症例では、展開がしやすくなる経鼻挿管が推奨されます。出血量展開で切離する筋がほとんどないので通常は出血はわずかであり、椎体開削をしない1椎間手術ではカウントできないほど少量です。2椎間以上では、椎体開削や採骨による出血がありますが、通常は100mL以下にとどまります。術後のドレーン出血は通常50mL以下ですが、多椎間症例では100mL程度になることもあります。おもな合併症血腫や浮腫による呼吸障害・嚥下障害が、頚椎前方手術の特有かつ重大な合併症として挙げられます。また、腸骨採骨関連の合併症として、採骨部痛や採骨部骨折などがあります。前方手術でも後方手術後の合併症として知られるC5麻痺による肩関節挙上困難が起こることもあります。①頚椎前方プレート(図1~3) インプラントを使用せずに外固定のみを行う施設もありますが、一般的には頚椎前方プレートが併用されています。骨移植後に、固定椎間の最頭側および最尾側椎体にスクリューを左右2本ずつ刺入して固定します。多椎間手術では最頭側および最尾側の間に残した椎体にもスクリューを入れることがあります。 プレートとスクリューの間は、ロッキング機構によって一度入れると抜けにくい構造になっています。また、プレートとスクリューは術後にまったく動かないものと、角度や頭尾側へのスライドを許容するものがあり、前者は外傷などで、後者は変性疾患でおもに用いられます。②椎体間ケージ 椎間板切除後に自家骨に代わり使用するものです。材質はチタンやPEEK(熱可塑性樹脂)素材などで、ケージ内に空洞があり局所骨や人工骨を詰めることができます。9整形外科看護 2019 vol.24 no.11 (1049)

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