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028整形外科看護2019春季増刊横浜市立大学整形外科 助教 手塚太郎 変形性股関節症1病態 変形性股関節症は、軟骨の退行性変化を主体とした股関節の関節破壊・変形をきたす疾患で、日本では壮年期以降の女性に好発します。原疾患が明らかでない一次性と、発育性股関節形成不全やペルテス病、外傷など、なんらかの疾患に続発する二次性に分類されます。 日本では発育性股関節形成不全に続発する二次性のものが大半です(図1)。近年、変形性股関節症の一因として大腿骨寛かん骨こつ臼きゅうインピンジメント(FAI)の関与が注目されています。症状 変形性股関節症における主症状は、疼とう痛つう、関節可動域制限、跛は行こうです。鼡径部の疼痛はほぼ全例に認め、初期ではとくに歩行開始時などに出現します。進行すると疼痛は持続性となり、時に安静時痛や夜間痛などをきたし、日常生活動作が障害されます。 また、関節可動域制限(とくに屈曲、外転、内旋)を認め、靴下をはく、爪を切る、しゃがみ込む動作などが困難になります(図2)。さらに股関節痛や脚長差、外転筋力の低下によってさまざまな跛行が出現します。図1 変形性股関節症の病態 大腿骨頭と寛骨臼の間の関節軟骨は荷重部で消失し、骨硬化がみられる。また、大腿骨頭内には骨嚢胞がみられる。骨こつ棘きょく形けい成せい骨こつ嚢のう胞ほう骨こつ硬こう化か像ぞう関かん節せつ裂れつ隙げきの狭きょう小しょう化か骨こっ頭とうの偏へん平ぺい化か二重底(ダブルフロア)

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