036整形外科看護2019秋季増刊概要 腰部脊柱管狭窄症は、腰よう部ぶの脊せき柱ちゅう管かん(神経の通り道)が狭くなることで起こります(図1、2)。大半は加齢が原因ですが、先天的に脊柱管が狭いことでも起こります。 椎体と椎体の間にはクッションの役割を果たす椎間板がありますが、加齢とともに徐々に椎間板が劣化して弾力性を失うことで(上からお餅をつぶしたときのように)、椎間板が後方に飛び出てきます。椎間板変性がきっかけとなり、グラグラと不安定な状態になった背骨が過剰なストレスを受け続け、黄色靭帯が厚くなり、さらに脊柱管の狭窄が進行します。腰部脊柱管狭窄症 北海道大学医学部整形外科 遠藤 努1靭帯の肥厚神経椎間板椎体椎間板の膨隆椎体のずれ椎間板の劣化骨棘脊柱管椎弓神経の圧迫血管ついかんばんついたいぼうりゅうれっかこつきょくせきちゅうかんついきゅうしんけい あっ ぱくじんたい ひ こうけっ かん図2 狭窄部の拡大図図1 腰部脊柱管狭窄症のMRI圧排されていない馬尾腰部脊柱管狭窄症の部位(→:肥厚した黄色靭帯)
元のページ ../index.html#10