010整形外科看護2020春季増刊関節鏡視下肩腱板断裂修復術第1章◦肩~肘の手術1関節鏡視下肩腱板断裂修復術はこんな手術! 肩甲骨から上腕骨に向かう腱板(肩けん甲こう下か筋きん、棘きょく上じょう筋きん、棘きょく下か筋きん、小しょう円えん筋きん)が変性、もしくは外傷によって上腕骨側で断裂した病態に対して、関節鏡を用いて断裂した腱板を上腕骨の本来の付着部位に修復します。手術の適応は保存治療(薬、注射、リハビリテーションなど)に抵抗する非外傷性肩腱板断裂、外傷性肩腱板断裂で、体位は側臥位もしくはビーチチェア位で行います。 糸付きアンカーを上腕骨に打ち込み、断裂した腱板に通して縫合します。術後は肩の外側からドレーンが1本もしくは2本出ている状態で、外転装具を装着します。三角筋腱板の解剖と病変部位術中体位術後の状態腱板は肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋という4つの筋肉から構成されているよ。上腕骨を肩甲骨にひきつけて、肩関節を動かすインナーマッスルとしてはたらくんだ側臥位では、腋窩神経や腓骨神経を圧迫しないように、腋窩枕やクッションを使うんだね(p.11もチェック!)外転装具で腋がしっかりあいていることを確認。ドレーン排液の量や色もチェック!棘下筋後面正面小円筋肩峰肩甲下筋肩峰烏口突起棘上筋棘上筋腱板腱板断裂部断裂部三角筋三角筋上腕骨上腕骨牽引装置腱板の変性もしくは外傷によって、腱板は上腕骨側の付着部で断裂するよ。変性によるものは60歳以上、外傷によるものは40~50歳代に多いんだって
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