整形外科全般での看護技術1第章弾性ストッキングの着脱DVT予防① 深部静脈血栓症(deep vein thrombosis:以下、DVT)は深部静脈に血栓ができる病態です。肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism:以下、PTE)に移行する危険性があり、予防が重要です。 DVTの理学的予防法には下肢の運動、弾性ストッキング、間欠的空気圧迫法(p.19)があります。そのなかでも弾性ストッキングと間欠的空気圧迫法は圧迫療法となります。ふくらはぎの筋肉の収縮が下肢の静脈を圧迫して血液をしぼり出す筋ポンプ作用と、静脈弁の逆流防止作用によって下肢にたまった静脈血を心臓まで返すことができ、圧迫療法は筋ポンプ作用と逆流防止作用の増強ができます1)。 DVT予防には患者さんの協力が必要であるため、術前からDVTやPTEの説明を行い、患者さんとともに予防を行うことを意識しましょう。DVTは予防が大切!❶❷❸❶弾性ストッキング❷フットスリップ(着用サポーター)❸メジャー ➡足関節周囲径・下腿最大周囲径の測定に使用する弾性ストッキング着用の準備物品の紹介 20202020 14
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