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整形外科全般での看護技術 1 表在静脈を圧迫して深部血流を増加させるとともに、深部静脈の拡大を防いで、血流速度を増加させることでDVTを予防します2)。一般的に弾性ストッキングは足関節の圧がもっとも高く、下腿→大腿になるにつれて圧が低くなります。 弾性ストッキングを使用する際に注意が必要となる場合もあります。使用前にチェックすることととその理由を表に示します。 弾性ストッキングは、足関節周囲径(もっとも細い部分)・下腿最大周囲径(もっとも太い部分)を測定し、サイズを決定します。足関節周囲径と下腿最大周囲径がサイズ表と一致しない場合は、足関節周囲径のサイズを優先します。実際に選択したサイズの弾性ストッキングを患者さんに装着してもらい、30分後に皮膚トラブルなどがないか観察します。 また、しっかりと歩行できるようになるまで弾性ストッキングを装着するため、毎日8時間おきに弾性ストッキングを脱ぎ、皮膚トラブルなどがないか観察します。当院での対応 当院の整形外科では、医師から術後に弾性ストッキング使用の指示があった場合、術前にDVT予防の説明を患者さんへ行い、「肺血栓塞栓症予防管理(弾性ストッキング使用)」という加算を算定し、30分装着テストを行ってから患者さんに弾性ストッキングを使用しています。洗い替えなど2足目以降の購入は自己負担となり、売店などで患者さんに買ってもらいます。弾性ストッキング着用の注意点表 弾性ストッキングを使用する前の注意点・理由注意するべき症状理由●動脈血行障害(閉塞性動脈硬化症、バージャー病など)の有無●圧迫により症状が悪化するため原則禁忌●皮膚の急性炎症(蜂窩織炎など)、創傷の有無●炎症や創傷が皮膚の圧迫で悪化する●強い変形、骨突出の有無●適切な圧が得られない可能性がある●局所的に強い圧が加わることで皮膚トラブルの可能性がある●うっ血性心不全●血液が下肢から心臓に戻ることで、心臓の負担が大きくなり心不全症状の悪化につながる●糖尿病●下肢の動脈の血行障害を合併しやすい●皮膚感染症を引き起こしやすい●糖尿病性神経障害のため、感覚鈍麻があると症状が出にくい●DVTの急性期●静脈血の還流増加によって血栓が遊離しPTEのリスクがある●低栄養●皮下脂肪が少なく、骨突出部位に皮膚トラブルが起こる可能性がある15 20202020

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