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眼科ケア 2018年 秋季増刊  1692章これもマスターしたい! 重要な眼科検査眼位検査での注意点は何ですか?Q61眼位検査(ヒルシュベルグ法・クリムスキー法)①新城眼科医院主任・認定視能訓練士 細見容子 ほそみ・ようこAA光源を見てくれない乳幼児の場合は写真判定を併用するとよいでしょう。ヒルシュベルグ法の検査において、素早い固視交代をする症例では、斜視を正位と間違えることもあるので、被検者の両眼を意識的に慎重に観察します。クリムスキー法ではプリズムの度数が大きくなるにつれ過小評価となるため、片眼30⊿までとし、両眼に分けてプリズムを保持します。 斜視を正位と間違えることもあるので、被検者の両眼を意識的に慎重に観察します。⿎γ(κ)角の影響 γ(κ)角は両眼に同程度あることが多いので、もし、γ(κ)角の左右差がある場合は、弱視や偏心固視・網膜病変がないかを疑います。単眼固視検査も合わせて行いましょう。OCTや眼底カメラ・広角眼底カメラなどは、3歳以上であれば測定可能です(図1)。⿎角膜曲率半径 角膜曲率半径がスティープ(鋭角)なほど、実際の偏位の角度は大きくなるといわれています。角膜反射像の位置だけでなく、角膜曲率半径も影響することを頭に置いておく必要があります。⿎光源を見てくれず、眼位検査ができない乳幼児 写真判定法を併用するとよいでしょう。乳幼児は「かわいい写真撮ろうね」の声掛けに笑顔で応じてくれることもあります。フラッシュ効果を利用することで角膜反射眼位検査での注意点

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