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222  眼科ケア 2019年 春季増刊 ケナコルト-AⓇ筋注用関節腔内用水懸注40mg/1mLは白色の懸濁液で、放置すると白色の沈着物と透明な上澄み液に分離するため、使用前に薬剤瓶をよく振って薬剤を撹拌し、一様な白濁液となってからシリンジに必要量を吸い取ります。ケナコルト-AⓇ筋注用関節腔内用水懸注40mg/1mL(トリアムシノロンアセトニド)作用 内眼・視神経・眼窩・眼筋の炎症性疾患の対症療法(ぶどう膜炎、網脈絡膜炎、網膜血管炎、視神経炎、眼窩炎性偽腫瘍、眼窩漏斗尖端部症候群、眼筋麻痺)に使用します。さらに、外眼部および前眼部の炎症性疾患の対症療法で点眼が不適当または不十分な場合(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、虹彩毛様体炎)に使用します。禁忌 本剤の成分に対し、過敏症の既往歴のある患者さんには使用しません。さらに、原則として、単純疱疹性角膜炎、後囊下白内障、緑内障の患者さんなどは禁忌です。副作用 連用により眼内圧亢進、緑内障、後囊下白内障を来すことがあります。また、中心性漿液性網脈絡膜症などによる網膜障害、眼球突出、誘発感染症、感染症の増悪、続発性副腎皮質機能不全、糖尿病、消化性潰瘍、膵炎、精神変調、うつ状態、けいれんなどが現れることがあります。用法・用量 霰粒腫に対しては、0.05〜0.2mLを結膜下注射または皮下注射します。ステロイドの局所注射処置における薬の特徴的な使い方や注意点 ステロイド注射後に皮下や結膜下に出血を来し、赤く変色することも起こり得ますが、処置を行う前に経過観察で心配ないことを患者さんに伝えておきます。また、ステロイド注射を施行した後、1〜2週間して腫瘤の縮小が認められなければ、再度、施行することがあることも伝えておきます。

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