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4章眼鏡合わせの流れとポイント千葉メディカルセンター眼科 視能訓練士 今井敦史 いまい・あつしはじめに 眼科での眼鏡処方の利点として、患者さんの眼疾患や視野の状態などの情報が得られるということ、それらを踏まえて眼鏡処方ができるということが挙げられます。そのため、眼科スタッフは屈折異常、調節力に関する知識だけでなく、眼疾患や視野の状態、眼鏡レンズの種類、フレームに関する知識も身に付けなくてはなりません。①眼鏡合わせの流れ❶ 準備・必ず所持する眼鏡をすべて持参してもらいます。現在の矯正手段の問題点(よく見えない、レンズに傷があるなど)の把握が処方の参考となります。・近見で見たい物がある場合は、患者さんにあらかじめどのくらいの距離で見ているのか測定してきてもらいます。楽譜を見る、彫金をするなどの特殊なケースでは楽譜や実際に使用する金属を持ってきてもらいます。❷ 問診患者さんから日常生活についてはもちろん、眼鏡装用の必要が「いつ」「どこで」「どのように」起こったか、詳しく聞きます。❸ 瞳孔間距離の測定・三田式万能計測器や瞳孔間距離計などを使い、測定します。・度数が強くなるとプリズム効果が強くなるため、より正確に測定します。・斜視がある場合も注意します。処方までの基本的な流れ72  眼科ケア 2019年 秋季増刊

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