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5章眼鏡合わせに必要な検査西葛西・井上眼科病院診療技術部視機能検査課 視能訓練士 荻嶋 優 おぎしま・ゆうどんな検査なのか 眼鏡合わせに必要な検査をするためには、患者さんが現在使用している眼鏡(所持眼鏡)でどのような見え方をしているのかを知ることが大切です。所持眼鏡のレンズの度数はもちろん、レンズのタイプ、眼鏡の状態などを眼鏡合わせに必要な検査の開始前に把握しておくことは、患者さんに合った眼鏡の処方につながります。 そこで、眼鏡合わせに必要な検査をする前には、レンズメータを使ってレンズの度数や光学中心の位置、プリズムの度数、二重焦点レンズや累進屈折力レンズであれば加入度数などを正しく測定します。同時に、レンズに汚れや傷などがないか、フレームの破損箇所やゆがみの有無などの状態も確認しておきます。また、処方した眼鏡が処方箋のとおりに作製されているかどうかを確認するときにもレンズメータを使用します。どのような機器を使うのか レンズメータには、マニュアルタイプとオートタイプがあります。マニュアルタイプは表示方法の違いにより、望遠式と投影式に分けられます(図1)。マニュアルタイプ マニュアルタイプはジオプターハンドルを操作して、レンズの球面度数と乱視の度数、その軸度を測定します。望遠式は測定前に視度調整が必要です。視度の補正を怠ると結果に誤差が出てしまい、正確に測定できません。投影式はスクリーンに投影像が表示されるため、レンズ度数の測定値を読み取りやすいのが特徴です。オートタイプ オートタイプはノーズピースに眼鏡レンズを当てると、自動でその加入度数を測定します。自動で単焦点レンズか累進屈折力レンズかを判別したり、紫外線透過率を測定したり、レンズの光学中心間距離を測定したりするモードが付いている機種もあります。①使っている眼鏡(所持眼鏡)のチェック:レンズメータによる測定114  眼科ケア 2019年 秋季増刊

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