名古屋市立大学大学院医学研究科視覚科学講師加藤亜紀 かとう・あき目のしくみを学ぼう1章❺硝子体角膜硝子体基底部網膜後部硝子体膜硝子体ポケット前部硝子体膜クローケ管硝子体の構造硝子体とは 硝子体は体積が約4mLの透明なゲル構造を持つ組織で、眼球容積の5分の4を占めています。透明で、光を網膜まで通過させ、眼球を一定の形に保持するのに役立っています(上図)。ほとんど(99%)は水ですが、コラーゲン線維の三次元構造の間に、水を多く含むヒアルロン酸が存在することから粘弾性が高く、外力から眼組織を保護する働きもあります。 加齢によって、そのヒアルロン酸が水を保持できなくなったり、コラーゲン線維が集まったりするのよね。年を取ると硝子体も変化するのよ。20 眼科ケア 2020年 春季増刊
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