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1章目のしくみを学ぼう1)加藤亜紀.⑤硝子体.眼科ケア.19(4),2017,306.引用・参考文献硝子体の疾患 集まったコラーゲン線維が網膜に影を作って飛蚊症が出たり、黄斑部の前方に「後部硝子体皮質前ポケット」という液化している腔間(硝子体ポケット)ができたりします。この硝子体ポケットが網膜前膜や黄斑円孔、黄斑浮腫など、視力障害をひき起こす黄斑疾患の原因となります。 硝子体の混濁も視力低下の原因となります。硝子体混濁の原因としては、硝子体出血、ぶどう膜炎、星状硝子体症などがあります。また、頻度は低いですが、悪性リンパ腫、眼アミロイドーシスでも硝子体混濁をひき起こします。硝子体基底部は、毛様体扁平部、網膜、硝子体で構成される帯状の部位で、コラーゲン線維が毛様体や網膜内境界膜にも入り込んでいるため、網膜と硝子体の接着が非常に強いです。硝子体の外側の膜はコラーゲン線維が密集し、「硝子体膜」と呼ばれています。網膜と接する後部硝子体膜は、視神経乳頭の周囲、黄斑部、赤道部付近の網膜血管と強く接着しています。後部硝子体膜が網膜から分離した状態を「後部硝子体剥離(posterior vitreous detachment;PVD)」といいます。POINT眼科ケア 2020年 春季増刊  21

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