眼科の病気は眼瞼や結膜の疾患など、明らかにわかりやすいものから、緑内障や網膜疾患など、検査をして初めてわかるものまで多岐にわたります。患者さんの訴えから、どのような検査が必要になるのかを考え、疾患に応じた検査を行って結果を出すことができれば、迅速に正確な診断が可能になり、より適切な治療へと結び付けていくことができます。しかし、そのためにはそれぞれの疾患の理解が不可欠です。 検査をする眼科スタッフの皆さんがさまざまな疾患について確かな知識を持ち、理解を深めることで、ただ漫然と検査するのではなく、「なんのためにこの検査をしているのか」「確認したいのはどのようなポイントなのか」などを踏まえて、より効率的に検査することが可能になると思います。 今回の増刊号は『検査・治療・ケアがみえる×患者さんに説明できる 目の病気と治療ビジュアルBOOK』と題して、それぞれの疾患のエキスパートの先生方に、写真やイラストを多用して、各眼科疾患の基本から必要な検査、治療までわかりやすく解説していただきました。この一冊を読んでいただければ、ほぼ外来で必要な知識を身に付けられます。加えて、疾患トリビアや患者さん、家族に伝えておきたいポイントなど、たいへん参考になる耳寄り情報も満載ですので、ぜひ活用して患者さんの不安を取り除いてください。本書を皆さんの明日からの診療でのレベルアップにお役立ていただければ幸いです。本庄 恵東京大学大学院医学系研究科感覚・運動機能医学講座眼科学准教授
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