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呼吸器ケア 2018 夏季増刊24金属ワイヤーで気管チューブが補強されており、ねじれや屈曲などによる閉塞を予防できる構造になっています(図1)。頭部や頸部の手術での麻酔管理に使用されることが多い脳神経外科領域の手術体位は、腹臥位、あるいは顔を横に向けて頭部を固定するため、気管チューブが屈曲しやすくなります。さらに、術者が頭部にいて、麻酔管理は頭元から離れて行うことになるため、屈曲に強いスパイラルチューブが用いられます1)。また、頸部周囲の腫瘍や頸部吻合を伴う食道がん手術など、頸部を屈曲する手術症例にも使われています。気道確保が困難と予測される場合挿管困難事例は、気道確保が困難となる病態や解剖学的異常がある場合だけでなく、挿管時の咽頭損傷によって気道浮腫を起こすケースも知られています。そうした場合、気管支ファイバースコープ越しに、より円滑にチューブを進める方法が報告されています。①スパイラルチューブ:この物品は何のためにあるの?どのような原理なの?どのようなときに使われるの?5さまざまな用途の気管チューブリンフォース気管内チューブ マーフィ型[提供:コヴィディエンジャパン]金属ワイヤーがらせん状に組み込まれている
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