呼吸器ケア 2018 冬季増刊1454章グラフィックの異常11.圧波形(図2)圧波形は縦軸が圧、横軸が時間です。陽圧換気のため、原則としてゼロラインより上側です。圧波形からわかる圧には、最高気道内圧、プラトー圧、PEEPの3種類があります。VCVの場合、吸気圧は気道に空気を流す圧と肺胞に空気を入れる圧で表されます。 最高気道内圧は、気道に空気を通す圧(吸気の流れがあるときの圧)、肺胞に空気を入れる圧(吸気の流れがゼロのときの圧)、PEEPの合計です。プラトー圧は肺胞に空気を入れる圧(吸気の流れがゼロのときの圧)とPEEPの合計で、肺胞にかかる圧です1)。 PEEPとは呼気終末陽圧のことであり、人工呼吸中に設定する圧です。最高気道内圧とプラトー圧の圧較差は、気道に空気を流すために必要な圧(吸気流量×気道抵抗)です。VCVでは一定の吸気流量のため、気道抵抗の状態により圧が変化します。プラトー圧とPEEPの圧較差は、肺胞に空気を入れるための圧です。一定の換気量を入れる場合には、コンプライアンスの状態により圧が変化します。そのため、VCVの場合には、圧波形の変化を観察することで患者の肺の状態(気道抵抗やコンプライアンスの時間を横軸にとった波形ループ波形気道内圧波形(圧―時間)圧流量換気量(cmH2O)(L/min)(mL)換気量00流量流量波形(流量―時間)換気量波形(換気量―時間)流量―換気量曲線000圧0換気量圧―換気量曲線グラフィック波形の種類図1
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