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糖尿病の食事療法 糖尿病とはインスリン分泌量の不足、またはインスリン抵抗性の増大によってインスリンが十分はたらかず、高血糖状態を主とする疾患です。 食事からの要因では食事の全体量が多かったり、食事内容が炭水化物(糖質)に偏ったり、油ものを食べすぎたり、おやつやジュースをとりすぎたり、夜遅く食事したりすることがあげられます。これらに対し、適切なインスリン分泌量が相対的に不足してしまうと、高血糖状態に陥ってしまいます。食事以外の要因ではインスリン分泌能の低下、肥満、運動不足、ストレスの状態などが血糖値に影響を及ぼします。 患者さんによって血糖値が上がっている要因は異なります。血糖状態をよりよく保つためには、どこに介入することがもっとも効果的であるか、薬物のように食事療法にも個々人に対応した処方箋が必要となります。食事内容の問題点に患者さんみずから気づく仕掛け 患者さんに食事療法の必要性や、自分の食べ方のどこに問題があったのかにみずから気づいてもらえるような仕掛けが必要です。食事内容と血糖の関連を分析するツールとして、当院では図を使用しています2)。これを使うことで、食事内容や食べるタイミング、食事量が血糖値へ及ぼす影響を、イメージとしてわかりやすく説明することができます。1 食事中の栄養素の種類によって血糖はどのような影響を受けているのか話す。2 単純糖質の多いおやつが血糖にどのような影響を及ぼすのか話す。3 睡眠前の夜の食べすぎがどのよ図●当院で使用しているツール(文献2を参考に筆者作成)1.食後3大栄養素が血糖に変わる速度と割合イメージ図付録:砂糖 100%表1:炭水化物 100%表3:たんぱく質 50%表5:脂肪<10%(%)1005015分mg/dl2001000朝食昼食間食夕食食事とインスリン分泌1.5時間3時間12時間糖尿病状態血糖変動正常血糖変動2.自分の血糖が1日のうちでどのように変動しているか 予想してみましょう。11糖尿病ケア2018 秋季増刊基本をおさらい! 糖尿病食事療法第1章
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