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 看護記録は、医療法の施行規則の第20条10診療に関する諸記録の規定の中に示されています。また、「診療情報の提供等に関する指針」(平成15年9月12日医政発第0912001号)では、看護記録は診療記録の1つに位置づけられています。 診療記録の1つである看護記録は、看護職の看護サービスの提供に関して一連の過程を記録しているもので、「この実践は何を考えて何を行ったのか」を示すものです。つまり看護の専門的な判断のもとに行った思考と行為の記録であり、看護の実践を証明するものでもあります。 看護職は24時間、看護サービスの提供を継続的に実践しています。継続的に実践するには、交代制勤務での引き継ぎで患者情報を共有していく必要があります。そして看護サービスの提供を評価するカンファレンスなどでは、記録した内容から提供した看護サービスを評価し、質の向上のために看護記録を活用することも必要です。 また、チーム医療を展開する際には、看護記録を使って提供した看護サービスの内容を共有する必要があります。とくにこれからのチーム医療の時代では、どのような看護サービス提供の場であっても、多職種が情報共有しやすい客観的な記録をすることが重要です。 看護職は患者の最も身近な存在であり、繰り返しになりますが絶えず看護サービスを提供しています。看護職は、患者やその家族などと関わり、療養中の日常生活の環境を整え、看護を必要とする方の身体的・精神的・社会的・ス看護記録の位置づけ 概要Nursing BUSINESS 2018 秋季増刊10地域包括ケア時代の記録活用1看護記録と看護記録システム一般社団法人日本看護業務研究会 代表理事 福井県立大学看護福祉学部 学部長・教授 大久保清子これからの地域包括ケア時代における看護記録のあり方について、法的位置づけ、診療報酬の変遷、医療事故調査制度など多角点な視点から考えます。

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