84Nursing BUSINESS 2019 春季増刊「退院支援」から「在宅療養支援」への転換入退院支援を実施している病院の事例ー小規模病院の工夫亀岡市立病院 副院長 兼 看護部長 後藤ヨシエ同 看護師長 退院支援看護師 川勝真由美 医療提供体制が大きく変わる中、病院の看護師には「退院はゴールではなく暮らしの場に帰るスタートライン」ととらえて、患者の意思決定を支え、自立を促すことが求められています。本稿では、院内のみならず地域を含めた「在宅療養支援」の取り組みを紹介します。 亀岡市立病院(以下、当院)は、「医療圏で安心して完結した医療が受けられる病院を」という市民の強い要望で2004年に開院した、京都府亀岡市唯一の自治体病院です(表1)。急性期を中心とした医療提供を理念に掲げ、地域の中核病院としての役割を担っています。 自治体病院である当院の役割は、急性期機能を維持し回復期を強化した医療体制の構築と継続性のあるサービスを提供することであり(亀岡市立病院改革プラン、2017年策定)、より地域に密着した病院を目指しています。亀岡市立病院の概要(後藤ヨシエ)5亀岡市立病院の概要2017年度実績平均在院日数:16.2日病床利用率:79.6%救急外来件数:3,567件2018年10月現在病床数:一般病床 80床 地域包括ケア病床 20床入院基本料:一般病床 急性期一般入院料6 地域包括ケア病床 地域包括ケア入院医療管理料2診療科数:14診療科看護単位:病棟2 外来・手術1看護方式:固定チームナーシング表1
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