10歳から100歳まで、誰でも安心して暮らせるまちへ―「大誠会スタイル」によるまちづくり―99Nursing BUSINESS 2019 春季増刊第3章 地域医療を支えるために NPO法人手をつなごうでは、地域における医療介護連携を促進する会議や、障害児や高齢者の事業所間連携、地域のコミュニティーづくりのための活動を行っています。 これらの3つの法人を含めて大誠会グループとして、質の高い医療・介護・福祉サービスの提供に努めています(写真1)。 グループ内に多くの施設、サービスを有することは、沼田市という地域の特性が大いに関わっています。沼田市は、群馬県内の二次医療圏の中でもとくに少子高齢化が顕著な地域です。たとえば、今から30年前の平成元年当時、群馬県全体の人口は右肩上がりの増加を続けていましたが、この時点ですでに沼田市は人口減少が始まっていました。このような地域でかかりつけ医としての役割を担う中で、「今後は医療ニーズにも負けないくらい介護ニーズが高まっていく」と考え、当時はまだ制度として始まったばかりの老健施設を病院建物内に開設しました。 病院に老健を同居させた理由は、1つには移動に伴う患者負担を軽減するためです。老健に入所される方は、明らかに高齢者や認知症のある方たちです。本人の希望に沿った療養を実現するために大誠会グループの概要写真1
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