13Nursing BUSINESS 2019 夏季増刊第1章 看護管理者お役立ちフレームワーク厳選20❶ 状況を分析するフレームワーク政治(Political)・ 法律改正・ 政権交代・ 税制(増税、減税) など社会(Social)・ 人口動態・ 流行・ 価値観の変化 など経済(Economic)・ 景気動向・ 為替・ 物価 など技術(Technological)・ ICT、IoT、AIなど・ インフラ整備・ 各種技術革新 など●時代の流れから考えてみるマクロな視点でどのような影響があるかを考える 病院、看護部を取り巻く環境をマクロに分析し、どのような影響を受けるのかを把握するときに役立ちます。病棟エピソード●どんな影響が考えられるか?政治(Political)診療報酬改定や介護報酬改定、重症度、医療・看護必要度の改定、消費税の引き上げなどがあげられます。病院機能分化も進み、すみわけが本格化する中、看護部として急性期で生き残るためには何を取り組むべきか、そして消費税対策として経費削減にも取り組む必要があります。社会(Social)社会環境や人口動態、多様化、ライフスタイルの変化などの分析を行い、自院のマーケティング戦略を検討します。訪問看護師不足、少子高齢化をいかにビジネスチャンスととらえ事業展開していくかが求められます。そこに看護部としてどう関わるかを考え、たとえば訪問看護に力を入れるため、新卒から育成するプログラムを立案するなど、シルバービジネスのチャンスを最大限に生かす戦略を立てることができます。経済(Economic)経済成長率や個人消費の動向、株価や金利、為替相場の推移など経済に関わる環境を分析します。たとえば医療費や保険組合の財政難、DPC化の推進、訪問看護の大規模化や病院の合併・グループ化など、マクロな視点から看護部を見なければなりません。技術(Technological)インターネットやスマートフォン、タブレットの普及に伴い、当院も紙カルテから電子カルテへと変わり、外来やOP室ではタブレットも大活躍しています。また看護技術という側面から考えると2017年から特定行為の研修が本格化しています。看護部としても認定看護師の育成や特定行為研修の推進に力を入れているところです。導入の経費や取り入れた後の影響についても検討していく必要があります。
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