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た労働時間管理のあり方を見直していく機会でもあります。また、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」においては、「看護師等の夜勤対応を行う医療従事者の負担軽減のため、勤務間インターバルの確保等の配慮が図られるよう検討を進めていく」と追記されています。これらの見直しが、医療現場で看護職が健康で働き続けられる勤務環境づくりを進める契機となることを願っています。 勤務環境づくりでは、長時間労働の是正などによるワーク・ライフ・バランスの改善や、健康被害の防止について、また制約の有無にかかわらず働きやすい環境づくりについて、そして出産や育児、介護等のライフイベントに対する長期的な視点からのキャリア形成支援等についての構築が必要です。勤務環境を改善していくことは、看護職の定着につながります。 看護職は、専門性の高い適切な教育を基盤にして、働き続けることで知識や経験が集積され、能力を高めていくことができます。医療や看護の必要な場に、質の高い人材を安定的に確保するためには、就業を継続すること、つまり働き続けるための環境整備が不可欠です。同時に看護職が働きやすく、やりがいを見出せる職場は、融通のきく勤務形態であり、仕事とプライベートの調和がとれていること。また、業務量に応じた人員配置であり、研修に参加できる機会があることや休みの希望が受け入れられること。さらに給料に納得でき、自分の業務に専念できること。そして、時間内に仕事が終了することがあげられます。 今、看護の現場では、看護職の平均年齢の上昇、夜勤のできる職員の不足が深刻化しており、働き方の改革は急務となっています。これからは、看護業務の効率化や生産性向上に向けた業務の整理がますます重要となります。また、ICTやAI等を活用した効率化と連携を充実させ、一人ひとりの看護職が生涯にわたり健康でやりがいを持って働き続けられることが重要です。タスク・シフティングとは? タスク・シフティングとは、医療行為の一部をほかの職種へ委譲することであり、世界保健機関(WHO)が医療人材不足を部分的に解決する手段として提唱したものです。世界的に注目されるようになった1つの要因は、アフリカにおけるHIV/AIDSの流行とされています。国によってはHIV陽性者の割合が9Nursing BUSINESS 2020 春季増刊第 章1医療現場におけるタスク・シフティング

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