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を工夫する必要があります。スタッフ指導でみなさんが用いるコーチングスキルの前提も「答えは相手の中にある」ですよね。はじめは難しいかもしれませんが、質問のスキルを意識しながら実践してみましょう。また、与えられた環境で看護職としての仕事を続けていくためには、3つ目の問いである「どのようなことをやっている自分なら、意味を感じ、社会に役立っていると実感できるか」が重要です。なぜなら、組織内のキャリアを考えるにあたり、スタッフナースが「興味や関心に基づき、自分がやりたいこと」だけではなく、「するべきことの価値観」に気づくことで、やる気やモチベーションにつながり、組織に貢献しているという実感を得られるからです。3つ目の問いに対してどのように自らを語ることができるかは、人材育成を行ううえでとても重要であると考えています。そして何より、みなさん自身は、この問いに対して自らを語ることができますか?主任は、スタッフナースのメンターになる。主任は、自分自身のキャリアアンカーを知る。引用参考文献 1) 新村出編.広辞苑 第5版.東京,岩波書店,1998,676. 2) 金井壽宏.働くひとのためのキャリアデザイン(PHP新書).京都,PHP研究所,2002,141. 3) エドガー・H・シャイン.キャリア・ダイナミクス:キャリアとは,生涯を通しての人間の生き方・表現である.二村敏子ほか訳.東京,白桃書房,1991,41. 4) 前掲書3,41-7. 5) 小野公一.メンター・メンタリング:働く人々のキャリア発達とその個人的支援.看護展望.30(2),2005,153-6. 6) エドガー・H・シャイン.キャリア・アンカー:自分のほんとうの価値を発見しよう.金井壽宏訳.東京,白桃書房,2003,12.15人材育成の基礎知識1第章Nursing BUSINESS 2020 夏季増刊

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