M221751

7/16

Activities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily LivingActivities of Daily Livingこうすればうまくいく！ 事例で学ぶADL向上―「しているADL」を「できるADL」に近づける3　脳血管障害者の排泄3章2017秋季増刊953脳血管障害者の排泄医療法人 松徳会花の丘病院リハビリテーション科理学療法士　岩田研二はじめに　平成28年3月より、「排尿自立指導料」が算定できるようになり、これまで以上に、排泄ケアに関して興味をもつ医療従事者が増えているように感じます。不必要な尿道留置カテーテルは、抜去に向けて多職種で検討していかなければなりません。排泄自立の要望は、患者だけでなく、家族としても、「トイレに1人で行けるなら自宅に退院させたい」など、移動手段の自立よりも、転帰先を決めるうえでは、より重要となってきています。ADLのなかでも、排泄ケアに対する介入は、「移動」「更衣（下半身）」「移乗」「排尿・排便コントロール」など複数の項目に対して同時に介入することができるため、動作能力の向上にも効率的です。Tobaらは、トイレで排泄することは患者の意欲を高め、日常生活を向上させると報告しており、オムツではなくトイレでの排泄の重要性を述べています1）。今回は、事例を通じて、排泄項目で、「できるADL」と「しているADL」に乖かい離りが起きる原因と対応について考えていきたいと思います。排泄のポイント①脳卒中による排尿障害　脳卒中による排尿障害は、急性期には低活動膀胱を呈して尿にょう閉へいとなることが多く、導尿やカテーテル留置を行ったりしますが、徐々に慢性期に移行するにつれ、過活動膀胱（OAB：overactive bladder）を呈して尿失禁や頻尿となることが多いです。その結果、パンツ型紙オムツや尿とりパッドなどを使用している患者も多くみられます。Sakakibaraらは、発症3カ月以内の脳卒中患者の排尿障害の頻度を調査したところ、72人中38人（53%）であったと報告しています（表1）2）。