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はじめに 回復期リハビリテーション病棟(以下、回リハ病棟)入院患者さんの約3割に、摂食嚥下障害があると言われています。摂食嚥下のアセスメントとケアは、回リハ病棟で勤務する看護師にとって日常業務の一つです。口腔ケア、食事介助、経管栄養の管理から摂食嚥下リハビリテーションまで、看護師が行う支援は多岐にわたります。またその支援は、常に多職種のチームワークで実施されています。 摂食嚥下障害は、高頻度かつ生命維持に直結する重大な障害である一方で、「メカニズムが複雑でよくわからない」とか、「誤嚥が怖くて食事介助に自信がない」といった声も聞きます。支援する他職種との連携がうまくいかず、悩む場面があるかもしれません。 本増刊は、リハビリ患者さんの摂食嚥下の問題に取り組んでいる、あるいはこれから取り組もうとしている方々のために企画しました。執筆していただいた職種は、看護師、医師、歯科医師、管理栄養士、言語聴覚士と、多職種チームによる“全力の”増刊号です。リハビリテーション医療・看護・栄養の第一線で活躍する先生方に、基礎から実践まで、わかりやすく解説していただきました。前半・知識編、後半・ケア編の2つのパートから成りますが、どの章からお読みいただいても即、現場で活かせる内容となっています。あなたの日々の疑問や困りごとを思い浮かべながら、ページをめくっていただければ幸いです。きっと答えが、あるいは解決のヒントが見つかることでしょう。 長らく経鼻経管栄養で管理された患者さんが無事にチューブ抜去できた時、食欲が今ひとつだった患者さんの摂取量がアップしてきた時は、回リハ病棟で勤務していて何よりうれしい瞬間です。看護師はそれを実現する、正に最前線に立っています。あなたの“知りたい!”や“何とかしたい!”が、患者さんの“食べたい!”の実現につながることを心から願っています。2019年7月医療法人豊田会 刈谷豊田総合病院 リハビリテーション科小口和代

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