130221951
9/12

412019秋季増刊2章1脳血管障害知識編図1脳血管障害の分類と主な病型脳血管障害虚血性脳梗塞出血性アテローム血栓性脳梗塞ラクナ梗塞心原性脳塞栓症その他脳出血くも膜下出血高血圧性など脳動脈瘤破裂などでの発症者数は再発を含めると年間29万人に及ぶと試算されています2)。また、この調査対象では70%以上の患者がリハビリテーション(以下、リハ)を必要とし、50%以上が退院の時点で介護が必要な状態でした。急性期治療の進歩により死亡率は年々減少していますが、発症後に障害をもって生活する人は依然として多いというのが実情です。 脳血管障害の死亡率が減少する一方で、近年それを上回って増加しているのが肺炎による死亡です。その多くは加齢や嚥下障害を基盤とする誤嚥性肺炎であり、もっとも多い原因疾患が脳血管障害だといわれています。 脳血管障害とそれにともなう嚥下障害は、日本人の生死や生活に深くかかわっており、その病態を理解し適切に管理できることは、社会的な意味でも重要性が高まっています。 脳血管障害に嚥下障害が合併する頻度は、報告によって定義や評価方法に違いがあるため、30〜80%程度と幅があります。発症後の経過を追跡した研究では、発症7日目には50%に合併を認め、2週後には20%以下に減少し、6カ月後では10%程度に残存していました3)。発症早期に高頻度で合併を認め、時間経過とともに改善する症例が多いことが、脳血管障害での嚥下障害の特徴といえます。 嚥下障害の話に入る前に、嚥下運動を司る神経制御について考えてみます。嚥下障害の頻度は?脳血管障害による嚥下障害の病態嚥下運動はどのような神経制御を受けているか?

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る