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1752020秋季増刊身体パラフレニアとは●「身体失認」の存在下で、単に無視または否認するだけでなく、麻痺した手足を「他人のもの」と訴えるなど、異常な判断を示す症状を「身体パラフレニア」という1)。●上肢に多く、下肢にはあまりみられない。●麻痺側の上肢を、身近な「知人の手」と訴えることが多いが、麻痺肢を「妻自身」「お父さん」などと擬人化したり、ニックネームをつけて話しかけることもある2)。●「身体失認」が行動から症状を疑い、質問によって診断するのに対し、身体パラフレニアは自発的な訴えとして認められることが多い。●右半球の前頭葉・側頭葉・頭頂葉を含む広範な病変でみられることが多い(前頭葉内側の病変に眼窩前頭葉の病変が加わると、身体失認のみから身体パラフレニアになるとの報告もある)3)。●急性期〜亜急性期にみられることが多いが、慢性化する例もある。●発症機序として、防衛機制や作話反応などの説が想定されている。身体パラフレニアsomatoparaphrenia9-2section身体パラフレニア患者さんの訴えの例9身体意識・病態認知の障害

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