本当にあったベテランナースも困った事例高次脳機能障害Q&A17図1トイレで排泄する習慣をつけるトイレで排泄することの快適さを知ってもらう。タイミングを合わせて トイレへ誘導する 患者さんの排泄パターンを把握したら、排泄するタイミングや時間帯を見計らってトイレに誘導します。はじめはタイミングが合わず空振りになることもありますが、タイミングが合ってうまくトイレで排泄できれば、患者さんはトイレで排泄することの快適さから、トイレに行きたいと訴えるようになるかもしれません。トイレ誘導が間に合わず失禁することがあっても諦めず、繰り返しトイレへ誘導し、トイレで排泄する習慣をつけましょう(図1)。水分摂取を促し、 尿意を感じさせる 自分からトイレへ行こうと思ってもらうためには、膀胱に尿をためて尿意を感じさせる必要があります。水分摂取を促し、尿量を多く確保するようにします。一度にたくさん水23分を与えるのではなく、1日を通してこまめに摂取を励行し、飲水量を確保するようにします。排便をコントロールする 便秘や下痢の繰り返しは、トイレで排便するタイミングをむずかしくさせます。水分摂取を促し、時には緩下薬で排便の性状を調整します。便意を感じたときにトイレに行かないことを繰り返すと便意を感じなくなります。便意がなくても朝食後にトイレへ座る習慣をつけ、排便行動の定着を試みましょう。4汚れていない状態でもパッドを外してしまう場合は、患者さんの体にうまくフィットしていない可能性があります。失禁が少なくなったら、パッドは最小限のものを使用し、患者さんがもともと好んでいた下着に変更しましょう。ここがコツ vol.14 no.02 2021 (119 )7
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