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 介護保険施設では「栄養ケア・マネジメント」を利用者一人ひとりに実施し、その結果から、詳細な栄養アセスメントや摂食嚥下機能の評価を必要に応じて行っています。しかし、長期入所が続くことが多いという状況のなかで、利用者の栄養ケア・マネジメントの見直しや、提供している食事のオーダーの変更をどのように行えばよいか、また、栄養ケアの目標立案を実際にどのように行っているのか、疑問に感じていることが多々あるのではないでしょうか? 介護保険施設では1人管理栄養士のことも多いため、「自分が行っている栄養ケア・マネジメントはこれでよいのだろうか?」と、不安を感じている方も多いでしょう。 さらに今後は、高齢者の自立をどう支援していくべきか、栄養状態を適切にととのえるための食支援(摂食機能の維持・改善)や経口維持など、介護予防の観点からも管理栄養士のかかわりが重要になってきます。施設入所は最後ではなく、地域への復帰の場としての役割も大きいものと考えます。 そこで本書では、栄養ケア・マネジメントや栄養ケアプランニング、食事提供の疑問についてQ&A形式で取り上げました。また、介護保険施設では栄養補給として欠かせないおやつのレシピもご提案します。ぜひ、調理レクリエーションとしてもご活用ください。本書で自施設の栄養ケア・マネジメントの振り返りを行うとともに、利用者のQOL向上を目指すための参考にしていただければ幸いです。2019年3月福島学院大学短期大学部食物栄養学科講師田村佳奈美編集にあたって

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