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98Nutrition Care 2019 秋季増刊【症例①:高リン血症】患者70歳代前半、男性。現病歴週3回、自宅近くのクリニックで透析中。以前より高血糖を認めており、血糖コントロール目的で入院となった。採血で高血糖のほかに高リン血症も認めているため、リンについても入院中にコントロールする方針とした。既往歴30歳代半ば;2型糖尿病、50歳代半ば;心筋梗塞、50歳代後半;血液透析導入。家族歴父;2型糖尿病、末期腎不全(50歳代半ば、血液透析導入。現在も火・木・土透析中)身体所見身長168cm、体重78kg、BMI 27.6kg/m2。血圧149/89mmHg、脈拍67/min。眼瞼結膜蒼白なし、眼球結膜黄染なし。心音;心音純、心雑音聴取せず。呼吸音;両側清。腹部;平坦、軟、腸蠕動音正常。両下腿;浮腫+/+。検査所見火曜日透析前採血、表1参照。内服薬表2参照。症例①:診断 慢性腎不全(血液透析導入中)、2型糖尿病、高リン血症。症例①:治療と経過 高リン血症に対しては、透析療法、食事療法、薬物療法の点で改善を目指す方針となりました。透析療法については透析効率を上げるため、透析時に使用するダイアライザを膜面積の大きいものに変更し、血流量を180mL/minから200mL/minに変更しました。 次に栄養指導を行いました。現在、独居で生活しており、ふだんの食事はスーパーの惣菜などを購入し、とくに制限などは行っていなかったことがわかりました。透析患者のたんぱく質摂取量は、通常、標準体重1kgあたり0.9~1.2gであり1)、エネルギー1,800kcal、たんぱく質60gで栄養指導を行いました。また、とくにリンが高くなりやすい食事について指導を行ったところ、ソーセージなどの加工食品を多く摂取していることが判明しました。独居で自炊は困難であることから、スーパーで購入する場合はどのような食品がよい辻つじ川かわ祐ゆう香か●東京医科大学腎臓内科学分野宮みや岡おか良よし卓たか●東京医科大学腎臓内科学分野助教高齢者の電解質異常 (高リン血症・低リン血症)1

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