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Nutrition Care 2020 vol.13 no.1(11)11 栄養教室が盛り上がる! 疾患別わくわくスライドWEBでダウンロードしてすぐに活用できる!ます。病態の理解に対しての動機づけができる場であり、さらに疑問を解決することで「やる気が出る」といったモチベーションを高めることにつながり、それが行動変容をもたらすことの利点となります。うまくいくポイント(表2)1わかりやすい指導媒体 患者に理解してもらうためには、わかりやすく説明するうえで、指導媒体はかかせません。その際のアイテムには、①黒板・ホワイトボード、②スクリーン(スライドを描写)、③冊子・リーフレット、④ビデオ(動画)、⑤フードモデルなどがあります。その場面に応じて使い分けますが、文字は極力少なくして、図や表、実物のフードモデルなど、わかりやすい媒体の使用を心がけます。2参加型の教室 患者のBMIや標準体重、栄養量を計算する際に、実際に電卓で計算し、積極的に参加してもらい、体験をとおして覚えてもらうことも重要です。標準体重と実際の体重の差を知ることで、減量について「より改善しなくてはならない」という意識がもてる場ともなります。3実際にあった体験談 透析導入の栄養教室で、すでに血液透析を導入している患者が、水分管理について「水道の蛇口をひねって飲んだらいけないよ」と話していました。この言葉は、「あらかじめ1日に飲んでよい水分をペットボトルや水筒に入れて管理しないと、1日で摂取してよい水分量を守れなくなる」という意味で、溢水による肺水腫・心不全を防ぐ患者なりの体重管理のコツが込められています。このような長期維持血液透析の先輩患者からの体験談によるアドバイスは、指導者側も勉強になることが多いと思います。4体験型の料理教室 糖尿病教室やヘルシー教室など、食事を提供する際に、指示されたご飯を家族と一緒に量ることや、主菜・副菜の組み合わせをバイキング形式で選択することで、ふだんの食事療法が正しく行われていたかを確認してもらいます。家族(調理担当者)と一緒に体験し、家での食事のとり方の振り返りができることは、さらなるモチベーションにつながり、栄養教室がうまくいくポイントとなります。表1 栄養教室の利点⃝効率のよい指導⃝情報共有の場⃝一体感が生まれる⃝動機づけができる場表2 栄養教室がうまくいくポイント⃝わかりやすい指導媒体⃝参加型の教室⃝実際にあった体験談⃝体験型の料理教室

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