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 栄養管理を行ううえで、検査値の理解は必須です。臨床において、目の前の患者の体の状態を判断するための重要な要素の一つが検査値です。医師は検査値をどのように解釈し、判断しているのでしょうか? また、管理栄養士はその医師の判断を受けて、栄養状態をどのようにアセスメントしていくべきでしょうか? どのような疾患でどの検査値に注目するのか、なぜ値が上下するのか、なぜ基準範囲内におさまらないのかなど、管理栄養士がその“見方”を知っておかなければ、栄養管理、栄養指導、食事調整はできません。そして、異常値を改善するための適切な方法を患者に伝えるのも管理栄養士の大きな役目です。検査値は、ある一日の体の状態を知るものではなく、推移を比較検討して、再評価し、栄養改善につなげていくために活用するものです。 本書では、検査項目別に検査値の読み方、考え方の基本を解説します。また、栄養指導で重要な項目は「患者説明シート」を用意しました。こちらはWEBでダウンロードが可能となっています。ぜひ、本書を“味方”につけて、日々の栄養管理にご活用ください。2020年3月東京医科大学腎臓内科学分野主任教授/東京医科大学病院副院長菅野義彦

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