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Nutrition Care 2020 冬季増刊52栄養食事指導の効果を患者・医療者と共有する 栄養食事指導の依頼件数を増やすためには、いくつもの方法論が考えられます。特筆すべきことは、診療報酬は栄養療法の教科書ではないことを熟慮のうえ、栄養の専門家としての正しい目でプロセスチャートを組むことです。行いが正しければ、診療報酬が後からついてくることは歴史が証明しています。 現在の診療報酬における栄養食事指導料は、「医師の指示に基づき管理栄養士が具体的な献立等によって指導を行った場合に算定する」と記されています。「医師の指示に基づく」とありますが、指示を待つだけのスタイルでよいと心得違いしないよう注意が必要です。医療機関における管理栄養士は、どの職種よりも栄養学を学んだ栄養の専門家です。そのため、栄養食事指導を必要とするすべての患者への対応を目指すのであれば、医師に対して栄養食事治療の有効性にかかわる十分な情報提供を行うことが求められます。そして、医師との信頼関係が成り立つことで、医師も栄養学的視点を鑑みた対象者を抽出し、栄養食事指導の依頼件数が増加するような環境に醸成されていく自然な過程を経験してきました。診療報酬や教科書の中身を単にプレゼンテーションするだけでは信頼関係は構築されません。可能な限り、実際の患者対応での成功体験を一緒に共有することがもっとも近道になります。栄養食事治療の効果が、患者はじめ医師など医療者に認められるほど、栄養食事指導の依頼が増加することは必然の原理です。すなわち、件数増加を目指すうえでは、その効果を患者はじめ医師などの他職種と共有することを考えましょう。栄養食事指導の対象をめぐる変遷 筆者が体験した一事例です。あるとき事務部門より「栄養食事指導料が算定できない患者対応栄養食事指導依頼件数の増やし方関西電力病院栄養管理室長/美作大学客員准教授 真まかべ・のぼる壁昇第2章院内交渉の仕方

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