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Nutrition Care 2020 冬季増刊64はじめに 本稿では、おもに急性期病院に特化した栄養部門の人事管理について、前橋赤十字病院(以下当院)の実際を示しながら述べます。当院は群馬県前橋市に位置する地域の中核病院です。病床数は555床(一般病床527床、第二種感染症病床6床、精神病床22床)、診療科は31科で、おもな指定には基幹災害拠点病院、高度救命救急センター、群馬県ドクターヘリ基地病院などがあります。2018年に移転し、救命センター(24→48床)、集中治療室(12→24床)の増床、回復期リハビリテーション病棟、精神科病棟、手術のための準備支援センターの新設などがありました。休日を含めた1日あたりの新規入院患者数は約40名で、平均在院日数は12.2日(回復期除外:11.2日)となっています。栄養部門は医療技術部に属しており、給食は食器洗浄、下膳のみを部分委託で、2020年度現在は管理栄養士16名、栄養士1名、調理師28名、事務員1名、委託職員16名で構成しています。人事交渉における栄養部門の資料作成 人事交渉における資料に関しては、同規模施設との人数や業績を比較できるような資料があるとよいと思います。作成例を表1に示します。病床数が酷似していても病院側雇用の管理栄養士数や、注力している業務が異なります。病院によってはベンチマークソフトが存在するため、同グループ内での比較が簡便に実施できるかと思いますが、他施設の情報に関しては自身のネットワークを通じて情報収集し、資料を作成していきます。まったく同じ業務内容の病院は自施設をそっくりコピーしなければ比較できないため、他施設との比較検討ではかならず限界が生じます。「こういう視点での比較はどうか」という質問が経営側から来ることを想定し、準備します。管理栄養士増員の院内交渉日本赤十字社前橋赤十字病院医療技術部栄養課栄養課長 阿あべ・かつゆき部克幸第2章院内交渉の仕方

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