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はじめに 緩和ケアの果たすべき役割は、ますます広まっています。ホスピス・緩和ケア病棟から、一般病棟、在宅へと発展し、最近は外来でも緩和ケアを提供することが求められています。おそらくどこの現場でも、人手が足らずに忙しくて大変なのではないでしょうか。本当はもっと患者さんやご家族の傍でゆっくり話を聴きたい、でもそれができないというジレンマを感じたことはありませんか?あるいは、治療やケアの説明に十分な時間がとれず、患者さんにつらい思いをさせてしまったり、反対にご家族からお叱りを受けてつらい思いをしたことはありませんか? 医療はますます複雑化しています。治療や薬も新しいものが増えていますし、ケアのしかたも変わってきています。患者さんとご家族のつらさや悩みに耳を傾けたうえで、治療やケアについて適切な説明を行ない、納得していただくのにどれほどの時間と労力がかかるのでしょう。私は、説明そのものが治療やケアの大切な要素であると考えており、皆さんは本当に大変でかつ大切な役割を担っておられると思います。 本書は、緩和ケアに関する患者説明ガイドです。比較的多い症状、治療・処置、薬剤のポイントに関して、患者さんとご家族への説明文と看護師が把握しておくべき内容が網羅されています。特に患者説明シートはウェブサイトからダウンロードすると、そのまま説明ができるという画期的な試みです。今回は、臨床の第一線でご活躍されておられるプロフェッショナルのかたがたにご執筆をお願いしました。ご覧いただければ一目瞭然ですが、全体を通してわかりやすいイラストと平易な文章を用いていただいております。初めて緩和ケアに触れる看護師のかたがたにも、入門書としてお薦めです。 本書を手にされた皆さんの説明にさらに磨きがかかり、忙しい診療の時間が少しでも短縮されることを期待します。そして、一人でも多くの患者さんとご家族のつらさが、少しでも早く和らぐことを願っています。2016年12月吉日静岡県立静岡がんセンター 緩和医療科 部長 大坂 巌プロフェッショナルがんナーシング 2017 春季増刊2

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